常奥の山野(2)

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南奥州の野山

   ◆ 県境付近の福島県側・茨城県側の地図

 福島県東白川郡塙町付近の地図

 茨城県常陸太田市県境付近の地図

(1)福島県東白川郡塙町「湯遊ランド」で

 塙町の湯岐(ゆじまた)温泉は古い湯治場です。近在に名を知られ、随分遠くから、湯治に来たようです。筆者はここの古風な和泉屋旅館に泊まって、周囲を見て回ったことがあります。

水戸藩の重役で、安政の大地震の際に、母を助け出して、自分は、梁の下敷きになって亡くなった、藤田東湖も嘉永6年に、ここに湯治に来たということです。庭には湯岐の由来を東湖が書いたという碑が建っていました。

 地図を見てもらうとわかるとおり、水郡線東館(ひがしだて)の駅から、随分奥まったところにあるのでびっくりされるでしょう。駅から10kmはあると思います。

 この湯岐には、今はやりの多目的なレクレ−ション施設「湯遊ランド」があり、入浴、食事、宿泊、散策、古民家拝観、それにダリア園見学などをたのしむことができます。このペ−ジでは、ダリア園のダリアの花をアップでご覧いただいています。

(2)湯岐「湯遊ランド」ダリア園にて

 この花を見て、何の花かわかりますか? 素晴らしい色合いです。この写真を見せられて、ダリアの花と答えられる方は、相当な園芸の知識をお持ちのはずです。筆者には無理です。

 実はここ「湯遊ランド」を訪ねたことは何回もあるのですが、ダリア園には興味がなく、また花に出会ったこともなかったので、甘く見ていました。規模は小さいけれど、一見の価値があると思います。

 ダリアの花もこうしてじっと見ていると、複雑な色合いなので、驚きます。良く見ると、花弁の形にも、色合いにも何とも言えない愛らしさと深いいうに云えない味わいがあります。

 此の花びらの赤紫の何とも言えない素晴らしい色、思わず手を触れたくなるようなグラデ−ション!もっと時間にゆとりを以て立ち寄るべきだったな、と思いました。ダリアの花がこんなにも繊細だとは考えても見なかったので、本当に驚きました。

 いい色でしょう!手入れをするのは大変なのでしょうが、花の時期に訪れた人は、ダリアの花の美しさに、きっと満足されると思います。

 黄色い色は、日の光の有る方が鮮やかに出ますね。この日は、雨の降りそうな天気だったので、やはり黄色の花は冴えません。でも花弁の描き出す模様には心を惹かれます。 

 この花も,次の花も同様です。常奥の境の山里の散策には、なんといっても日の光が似合います。たおやかな峰々の風景もひっそり静まる人里も、山間の田んぼや畑も、そして素朴な人々も、いづれも日の光がよく似合います。

 さて、湯岐の古い良さを愉しみたいという方には、本来の湯治場である、「湯岐温泉」やその奥の「志保の湯」をお薦めしたいと思います。ただし、綺麗な今様のお金のかかった温泉ではないので、設備もよいとは言えず、建物も立派とは言えません。

 その代わり、よそ行きの慇懃さではない、日常の山里の人の交わりを身近に感じることができます。大切な人と人の触れ合いを楽しむことができます。そこに見る人の交 わりは、50年前と変わりませんし、温かみがあります。

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